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爆烈忠臣蔵

ストーリー

時は天保、ある山奥の地――。
江戸で活躍した役者・荒村荒蔵(橋本じゅん)の娘、
お破(小池栄子)。
荒蔵から〝嘘を真に変える芝居の力〟を叩き込まれたお破は、
芝居の神様・月影大御神の加護を受け、
花形役者として舞台に立つために江戸へ向かう。

しかし江戸は、
財政の立て直しを図る老中・水野忠邦による
改革の真っ最中。
人々は贅沢の禁止や歌舞音曲の自粛を強いられていた。
歌舞伎の上演を許された江戸三座の一つ、橘川座でも、
座元の橘右衛門(粟根まこと)、
その妻・おきた(高田聖子)、
息子で女形の夜三郎(早乙女太一)らが、
幕府から睨まれぬように、
狂言作者・真狩天外(向井理/二役)の
新作芝居の稽古に励んでいる。

橘川座には芝居好きの北町奉行遠山金四郎(橋本さとし)が
町人姿で頻繁に顔を出していた。
ある日、彼が一座の稽古を見ていると、突如お破が現れ、
役者たちの芝居にダメ出し、鮮やかな演技を披露する。
驚く一同を前に、
『仮名手本忠臣蔵』の大星由良之助を演じるような
「江戸の千両役者になる」と言い放つお破。
だが、女が舞台に立つのは御法度。
荒蔵の過去の不始末も災いし、
お破は芝居小屋から追い出されてしまう。

意気消沈するお破。そこにおきたが現れ、こう告げる。
「闇の世界にも舞台はある」
連れて行かれたのは無宿人たちの集まる〝闇川島〟。
そこでは無宿頭・弾兵衛(古田新太)のもとで
〝闇歌舞伎〟が上演されていた。
おきたや弾兵衛の妻おゆみ(羽野晶紀)も、
裏華御前<おきた>や黒爛太夫<おゆみ>と名乗り、
闇歌舞伎の舞台に立っていたのだ。
ことの次第を面白がった天外の手助けもあり、
お破は闇歌舞伎への出演を弾兵衛に直訴する。

一方、忠邦の部下で芝居を憎む堅物、
若年寄・藤川采女(向井理/二役)は乱れた風紀を正すため、
江戸歌舞伎の一掃を画策。

弾圧により一度はくじけ、
芝居を捨てそうになる闇歌舞伎と橘川座の面々。
だが、それでも胸の奥、
消えることなき情熱が、
お上に逆らい芝居者の意地を見せんと前代未聞、
天下御免の大歌舞伎へと一同を駆り立てる!
演目はご存じ! 『忠臣蔵』!!

さァさァさァ! 
お集まりの御見物衆。
命を懸けたこの芝居、最後までとくとご覧じろ!!