劇団☆新感線の看板役者。大阪芸術大学在学中の1984年から劇団☆新感線に参加。エネルギッシュで迫力ある演技には定評がある。劇団公演以外の舞台にも積極的に参加している他、自身で企画・出演を務める演劇ユニット“ねずみの三銃士”などもある。活躍の場は広く、バラエティ番組やCM出演、コラムニストとして本を出版している。劇団公演以外の近年の主な出演作品は【舞台】『ロッキー・ホラー・ショー』(22・17・12)、『衛生』(21)、『獣道一直線』『プラン変更~名探偵アラータ探偵、最後から7、8番目の冒険~』(20)、【映画】『KAPPEI』(22)、『ヒノマルソウル~舞台裏の英雄たち~』『空白』(21)、【ドラマ】『俺の可愛いはもうすぐ消費期限!?』(EX・22)、『SUPER RICH』(CX・21)など。現在バラエティ番組「関ジャム~完全燃SHOW~」(EX)にレギュラー出演中。映画『空白』により、第43回ヨコハマ映画祭、おおさかシネマフェスティバル2022、第31回日本映画評論家大賞の主演男優賞を受賞。

古田新太
コメント

――まずは本日の、ヴィジュアル撮影のご感想を。

(間髪入れず)疲れた! 長いんだよ、河野ちゃん(宣伝美術担当スタッフ)!(笑)

――久しぶりの五右衛門スタイルですが。

でも今回は高下駄じゃなくて、ブーツなんですよ。衣裳も、素材が固い(笑)。綿入れみたいだった時は暑いけど柔らかかった。今日のは暑いってことは同程度で、素材が固くて動きにくい。あれでは泥棒は無理です。頭は、若干小さくなったかな。新宿コマ劇場でやった初回の五右衛門くらいのサイズになりましたね。当時はまだそれほど成長してなかったから。頭は、前回の『五右衛門VS轟天(GVG)』の時が一番大きかったんじゃないかな。

――あれはちょっと尋常じゃない大きさでしたね。でも今日の衣裳は、思ったより大人っぽい印象でした。

うん。オイラも、もうおじいちゃんですから。いよいよ60歳の声も聞こえてきたところですしね。

――『薔薇とサムライ』は12年前、前回の『GVG』は7年前です。7年ぶりに五右衛門を演じることになって、まず思われたことは。

いや、今回はゆりちゃん(天海祐希)を出したいだけじゃないの?って思いました。『修羅天魔~髑髏城の七人 Season極』の時点で確か、いのうえさんや細川さん(プロデューサー)が「もう一回、出てよ~」ってゆりちゃんに言ってたから。「だったら、次はアンヌでしょう?」ってことになったんじゃないんですかね?

――それは古田さん予想ですか?

そうそう(笑)。

――それならば、再び五右衛門を演じるのはやぶさかでない、と。

まあ、そうですね。オイラ、本当はもう新感線では主役しなくていいと思うんだよ。主役はヨソでやらせてもらうんで、劇団では勘弁してくれよ、もう激しく戦いたくないよ(笑)。だけど五右衛門が出てくるということは、右大臣と左大臣のごとく冠(徹弥)と教祖(イコマノリユキ)が自動的についてくるから、それに関してはうれしいです。二人揃うのは久しぶりだし、アイツらがいると飲みに行けるとなった時に困らないんで。

――秋にはみんなで飲みに行けるような状況になっていたらいいですね。

ホントに、そう思いますよ。

――天海さんとは他の舞台も含めて共演される機会がとても多いのですが、改めて、劇団☆新感線で共演する場合の魅力というと。

ゆりちゃんは、本人に言うと嫌がるかもしれないんだけど、やっぱり派手な役がすごく似合う人だと思うんですよ。そしてそういう派手な役柄って、新感線の舞台であれば臆面もなくできるじゃないですか。他の舞台だともっとリアルな世界観になるだろうし、そう考えるともともとの宝塚時代からのファンの方々は新感線に出ている時のゆりちゃん、しかも今回はアンヌ・ザ・トルネードですからね、おそらく大好物なんじゃないかと思うんですよね。だいたい、あそこまでの格好をしてくれるのはもう新感線の舞台に出る時だけだから。みんなが見たいゆりちゃんが、きっと今回も見られると思いますよ。

――カンパニーの顔ぶれについては。

(石田)ニコルちゃんとは一緒に仕事はしたことがないけど以前から知ってはいて、でも神尾(楓珠)くん、西垣(匠)くんにはまだ会ったことがなくて。だけどうちの劇団は初参加の方には敷居が低いし、とにかく参加してくれた人たちにより活躍してもらいたいという想いしかないですから。どれだけ自分たちの出番を少なくするかということしか考えてないからね、オイラやタカダンナ(高田聖子)含めて劇団員は(笑)。出番を増やしてほしいと思っているのは、今回では粟根(まこと)さんくらいじゃないかな。それと、何気に(早乙女)友貴とは初共演。まあ、元気な人に大いに活躍してもらわないと、劇団員の中にもはや元気な人がいないですから。今回は友貴と、アクションクラブとダンサーチームにがんばってもらいますよ。

――森奈みはるさんは前回の『薔薇サム』と同じ、エリザベッタ役です。

さる(森奈)は、歌要員ということでしょう。アイツ、また今回もスキップとかするんだろうな。いったい何歳までスキップするつもりなんだろうって、なーんか腹が立つんだよ(笑)。

――生瀬勝久さんとは、新感線の舞台で共演するのは初めてですね。

そうね、生くん(生瀬)が新感線に初めて出た時(『髑髏城の七人』~Season風)、オイラは出てなかったから。つってもな……って感じ(笑)。(明石家)さんま師匠にいたっては生瀬さんのことを「相方、元気か」ってオイラに聞いてくるんですよ。昔から、大阪でテレビに一緒に出たりしていたし、初めてさんま師匠がオイラたちの舞台を観たのが『ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ』だったからだと思うんですけど。でもきっと、いのうえさんは生瀬さんに何か言うこともないでしょうし、オイラ的には今回も別段……という感想しか今はないです(笑)。

――では古田さん的に、今回の楽しみな部分は。

友貴がどれくらい活躍するのかなというところと、ゆりちゃんの七変化は今回も見られるのか、いろんな格好をしてくれたらうれしいけどなというところと。オイラは逆に、なるべく着替えたくないなあと思うのと。とにかく今回は、ゆりちゃんにあまり怒られないようにしたいというのが目標ですね。いつも、一緒に舞台をやるたびに怒られているので。差し入れのちらし寿司のレンコンだけ食べる、みたいなことはなるべくしないようにします。

――ではお客様へのお誘いメッセージをどうぞ。

みなさんが楽しんでいただけるメンツを、今回も集めました! そしてゆりちゃんの艶姿に、みなさん期待してください。五右衛門以下、劇団員たちはそれを邪魔をしないように精々がんばります! あと、新潟には新感線でも何度か行かせていただいていますが、オイラは富山には初お目見えになるので、ぜひとも楽しみにしておいてくださいね。

Profile劇団☆新感線の看板役者。大阪芸術大学在学中の1984年から劇団☆新感線に参加。エネルギッシュで迫力ある演技には定評がある。劇団公演以外の舞台にも積極的に参加している他、自身で企画・出演を務める演劇ユニット“ねずみの三銃士”などもある。活躍の場は広く、バラエティ番組やCM出演、コラムニストとして本を出版している。劇団公演以外の近年の主な出演作品は【舞台】『ロッキー・ホラー・ショー』(22・17・12)、『衛生』(21)、『獣道一直線』『プラン変更~名探偵アラータ探偵、最後から7、8番目の冒険~』(20)、【映画】『KAPPEI』(22)、『ヒノマルソウル~舞台裏の英雄たち~』『空白』(21)、【ドラマ】『俺の可愛いはもうすぐ消費期限!?』(EX・22)、『SUPER RICH』(CX・21)など。現在バラエティ番組「関ジャム~完全燃SHOW~」(EX)にレギュラー出演中。映画『空白』により、第43回ヨコハマ映画祭、おおさかシネマフェスティバル2022、第31回日本映画評論家大賞の主演男優賞を受賞。