――『薔薇とサムライ２』への出演のお話が来た時の、率直なお気持ちは。

驚きましたし、うれしかったです。劇団☆新感線の舞台は何作品か観劇させていただいていたので、そこに自分が立つのかと思うとドキドキがすごかったです。殺陣もカッコイイですし、見得を切ったりもしますし、あのエンターテインメントな舞台に自分も参加できるなんて。

――しかも初舞台で。

いろんな人から「初舞台で新感線に！？」と言われます（笑）。さっきもメイクしてもらいながら、スタッフの方に「初舞台なの？」って驚かれました。「でも、ここで乗り越えられたら、たぶんこの先の人生で怖いものは何もないよ！」ともおっしゃっていただいたので（笑）、気合を入れて一生懸命がんばります！　ですが、他のカンパニーのことを何も知らないからこそ、変な色眼鏡をかけることもないですし、シンプルに素直に、がんばってついていこうと努力できるはずで。

――変にこだわらず、言われるままに（笑）。

まさにそうです、言われるままに（笑）。地べたを這いつくばりながらも、みなさんに必死でついていくつもりです！

――キャストの中では最年少でしょうか。

僕と神尾楓珠くんが、1999年生まれで同い年ですね。直接的な共演ではなかったんですが、先日お仕事の現場で「僕も出演するんです」とご挨拶させていただいて。一緒にがんばろう、という話をしました。

――前回の『薔薇サム』はDVDでご覧になったとか。

もう、古田さんと天海さん、お二方がとにかくカッコよかったです。その前作から12年を経た世界に入れることが、とてもうれしくなりました。台本を読んだ時も、自分が演じるベルナルドが「五右衛門やアンヌと話してる！」って思いましたし、同じ世界にいられること自体がなんだか不思議で。本当に前作は素敵でカッコイイ作品でしたから、自分もあの世界に馴染めるようにがんばっていきたいです。

――ベルナルドは前作の登場人物、エリザベッタの息子の役ですね。

そうなんです。本当に初舞台の僕で大丈夫なのだろうかと思うくらいの素敵な役で。石田ニコルさん演じるロザリオのボディガードというか、幼馴染みとしてずっと二人で行動していますし。ですから楽しみつつも、この任せていただいたポジションへの期待にはもちろん応えたいですし、その上のプラスアルファで、みなさんの心に何か残せたらうれしいですね。

――新感線の舞台といえば歌にダンス、殺陣やアクションが盛りだくさんですが。

実は僕、学生時代にフェンシングをやっていたんです。今回は舞台が中世のヨーロッパですし、そういう意味ではこの経験が活かせるかもしれないと思っています。ただ、歌とダンスにはあまり触れてこなかったので、今、必死に猛特訓しています。

――早いですね（笑）。

稽古が始まってからでは間に合わないので、僕にはまだ土台がない分、まず基礎的なレッスンだけでも始めておこうと努力中です。台本によると、殺陣の見せ場のシーンがかなりあったので、カッコ良い姿をお見せできたらいいなと思っています。

――稽古はこれからですが、現時点でベルナルド役をどう演じてみたいですか。

おそらく上流階級で、ニコルさん演じるロザリオと一緒に育ち、剣術も得意な役ですから。騎士道精神を持ち、お母さんへの尊敬の念というか、ちょっとマザコンも入っているかな？くらいだと可愛いのかなと思ったりもしています（笑）。あとはプライドが高いかもしれないし、それでいてお調子者で元気な部分もありそうなので、そういう部分をちょっとずつ足したり引いたりしながら、舞台のスケールに合わせて作っていけたらと思っています。

――今回の公演に関しての、周りの反応はいかがでしたか。

今までは映像作品に出演することが多く、家族や友達には画面でしか自分のお芝居を観てもらえる機会がなかったのですが、今回は舞台なので「ナマで観られるんだね、絶対に観に行くよ」と言ってくれる人が多くて。僕、地元が石川県なんですが、富山公演がありますし。

――近いですね！

そうなんです。家族や地元の友達が来てくれそうなので、そのこともとても楽しみにしています。