2006年にドラマ「百夜行」(TBS)で俳優デビュー。数々の話題作に出演し、ドラマ、映画、CMなどで幅広く活躍するほか、その知性や声色を活かし、ドキュメンタリー番組のナレーションやナビゲーターも務めている。近年の主な出演作に、【ドラマ】「幕末相棒伝」(22正月放送予定・NHK)、「着飾る恋には理由があって」(21・TBS)、「華麗なる一族」(21・WOWOW)、「バイプレイヤーズ~名わき役の森の100日間~」(21・TX)、【映画】「ザ・ファブル」(19)、「君が君で君だ」(18)、【舞台】「青く美しく」(19)、「星回帰線」(16)など。劇団☆新感線には20『髑髏城の七人』Season風(17)以来2作目の参加となる。

向井理
コメント

二度目の劇団☆新感線ですが、四年前(『髑髏城の七』Season風)は本当に大変で自分なりに準備はしていたつもりだったんですが全然足りず、稽古場でかなり鍛えられました。ふだん凹むことはほとんどないんですけれど久しぶりに落ち込みましたね、こんなにもできないものかと。だけどそのおかげで、自分にはまだまだ知識も技術も足りない、もっといろいろと吸収していかなければと改めて気づかされました。そんな思いもしたけれど他では味わえない経験を積むことができたわけですし、苦楽を共にしたメンバーだからこその結束力もあり、いい出会いにはなりました。そして今回こうしてまた呼んでいただけるなんて、ありがたく光栄なことだと思っています。

今回は戦国時代ではなく平安時代で陰陽師の物語ですが、自分がキツネに憑りつかれた役だということはつい最近知りました。ああ、キツネなんだなーと……まだ今のところ実感はないです(笑)。台本はとても新感線らしいものでしたけどあくまで土台で、稽古でどんどん変わっていくものですしね。いのうえさんの演出とひらめきもそこに加わってくるでしょうから。前回ほどではないと思いますけど立ち回りもあるので、事前にセリフは完璧に入れておかないとと思っていますが、聞いたことのない呪文のような言葉や難しいセリフが多いので覚えるのが格別に大変そうです(笑)。 キツネって、特に京都だとただの悪者ではないですからね。崇められているところもありますし。この作品の象徴的な存在でもあり、とてもやりがいがありそうだなと感じています。こういう壮大なストーリー展開があるところも新感線ならではの面白さですし、台本を読んでいるだけでこの先どうなるんだろうという期待が湧き上がってきて。またそれを叶えてくれるプロフェッショナルな裏方の人たちがいらっしゃるからこそ、実現できる世界観でもありますしね。

新感線の稽古は本当に大変なので必死に食らいついていくしかないんですけど、やはりそういう厳しい稽古場のほうがお客さんには絶対楽しんでもらえる作品になるはずなので。そこはしっかりと覚悟して取り組んで、じっくりと丁寧に仕上げていきたいです。

キツネに化かされたと思ったエピソード
日本ではあまりないですが海外だとしょっちゅう騙されている気がします。飛行機が時間通りに飛ばなかったり、撮影許可は下りているのにやっぱり撮れないと言われたり。最近だと好きな店がいきなりなくなっていたりすると、それはもちろん騙されたわけではないんですけど、キツネにつままれたような切ない気持ちになりますね。

Profile 2006年にドラマ「百夜行」(TBS)で俳優デビュー。数々の話題作に出演し、ドラマ、映画、CMなどで幅広く活躍するほか、その知性や声色を活かし、ドキュメンタリー番組のナレーションやナビゲーターも務めている。近年の主な出演作に、【ドラマ】「幕末相棒伝」(22正月放送予定・NHK)、「着飾る恋には理由があって」(21・TBS)、「華麗なる一族」(21・WOWOW)、「バイプレイヤーズ~名わき役の森の100日間~」(21・TX)、【映画】「ザ・ファブル」(19)、「君が君で君だ」(18)、【舞台】「青く美しく」(19)、「星回帰線」(16)など。劇団☆新感線には20『髑髏城の七人』Season風(17)以来2作目の参加となる。