2005年に俳優デビュー。以降、数々のドラマ・映画などの映像作品や、舞台作品に出演。確かな演技力と豊かな表現力で役者として存在感を放っている。初主演舞台『ヒストリーボーイズ』(14)で、第22回読売演劇大賞優秀男優賞を受賞。近年の主な出演作に、【ドラマ】「珈琲いかがでしょう」(21・TX)、「美食探偵 明智五郎」(20・NTV)、「この恋あたためますか」(20・TBS)、【映画】「100日間生きたワニ」(21・声の出演)、「水曜日が消えた」「人数の街」(20)、「アラジン」(19・声の出演)、【舞台】「クラッシャー女中」(19)、「怒りをこめて振り返れ」(17)など。劇団☆新感線には「Vamp Bamboo Burn~ヴァン!バン!バーン!~」(16)以来2作目の参加となる。

中村倫也
コメント

劇団☆新感線に出演するのは二度目、いのうえさんの演出作品に出るのは三度目ですが、いのうえ歌舞伎は初体験です。昔から拝見していた大好きないのうえ歌舞伎に自分が出たらどういう舞台になるのか、楽しみであると同時に「ちゃんと体が動くかな?」と少し心配でもあります。演劇は久しぶりになってしまったので、舞台勘が鈍っていなければいいなと思っているところです。
台本によると僕が演じる晴明は、かずきさんがコメントされていたように僕の口角が上がった顔をイメージして書いてくださったのかなという雰囲気がいかにもあって。人間以外の生きもの、あやかしたちをも広く受け入れる心を持っている様子もあるので、その点は動物好きとしてもなんだかうれしくなりながら読みました。さらに利風との友情や、タオやあやかしたちとの間に生まれた絆を描きつつ物語は進んでいくと思いますが、お客さんにも台本上で“知恵比べ”と書かれていたシーソーゲーム感のある展開をハラハラしながら楽しんでもらえるのではないでしょうか。そして新感線ならではの陰陽師としての見得の切り方、術の視覚的な見せ方も楽しみですし、もちろん立ち回りもたっぷりあるのでスピード感満点の『レッツゴー!陰陽道』になりそうだなと思っています(笑)。

ヴィジュアル撮影では、意外に衣裳が重かった! 和物の作品もそれほど経験がないので、まずはあの衣裳に慣れることから始めなければと思いました。立ち方ひとつとっても難しそうですし、動くだけで大変でしたし、頭も烏帽子が長くてうっかり引っ掛けてしまいそうですし(笑)。きっと工夫をしながら作っていくことになると思います。
カンパニーの顔ぶれとしては知り合いが多いので、居心地がいい稽古場になりそうです。チャーリーこと浅利くんや千葉さん、里帆ちゃんともお仕事をご一緒していますし、それに竜星の荒くれ者ぶりも面白そう。早乙女くんとだけは初共演で楽しみにしています。だけど、おさむっち(向井)がどう出てくるかが台本を読んでも全然読めなかったんですよ。新感線で演じた蘭兵衛(『髑髏城の七』Season風)を僕、観ることができなかったもので大声を出しているおさむっちがどうも想像できなくて。きっと、引きで見たら顔がものすごくちっちぇーんだろうなあ。チビとノッポでがんばりたいと思っています(笑)。
いのうえさんが作り出す世界観ってまさに唯一無二のものですし、新感線の舞台はどれだけカッコつけても決して恥ずかしくならない演劇だと思います。そこを僕らもしっかりと目指していきたいですね。

キツネに化かされたと思ったエピソード
騙されるというより、僕の場合は騙す側のほうが多いです。若手とかによくいたずらしちゃってますよ、たとえば打ち上げや忘年会の連絡をする時に「みんなブラックスーツで来るからね」みたいなことを言っておくとか。実際に着てきた子、いましたからね。怒らない人にはよくそういういたずらを仕掛けてちょっかいを出しています(笑)。

Profile 2005年に俳優デビュー。以降、数々のドラマ・映画などの映像作品や、舞台作品に出演。確かな演技力と豊かな表現力で役者として存在感を放っている。初主演舞台『ヒストリーボーイズ』(14)で、第22回読売演劇大賞優秀男優賞を受賞。近年の主な出演作に、【ドラマ】「珈琲いかがでしょう」(21・TX)、「美食探偵 明智五郎」(20・NTV)、「この恋あたためますか」(20・TBS)、【映画】「100日間生きたワニ」(21・声の出演)、「水曜日が消えた」「人数の街」(20)、「アラジン」(19・声の出演)、【舞台】「クラッシャー女中」(19)、「怒りをこめて振り返れ」(17)など。劇団☆新感線には「Vamp Bamboo Burn~ヴァン!バン!バーン!~」(16)以来2作目の参加となる。