大学在学中にスカウトされ、1987年「阿修羅城の瞳」より劇団☆新感線に参加。ヒロインから悪役、コメディエンヌまでどんな役でも演じる看板女優として活躍する。自身で座長を務めるプロデュース集団「月影十 番勝負」・「月影番外地」の公演も定期的に行っており、16年には「どどめ雪」で第51回紀伊國屋演劇賞個人賞を受賞した。劇団公演以外の近年の主な出演作品に、【ドラマ】「結婚できないにわワケがある。」(ABC・21)、「エール」(20・NHK)、【映画】「罪の声」「死神遣いの事件帖~傀儡夜曲」(20)、「SUNNY 強い気持ち・強い愛」(18)、【舞台】「ベイジルタウンの女神」(20)、「ざ・びぎにんぐ・おぶ・らぶ」(19)、「江戸は燃えているか」「夢の裂け目」(18)などがある。

高田聖子
コメント

今回の台本、まさにかずきさんの大好きなヤツだ~!と思いましたね。私は全く詳しくないんですけどナントカの呼吸とかナントカの呪術とか、今ものすごく流行っていますでしょ。あれって昔から一貫してかずきさんが好きだった世界でもあるので、もしかしたら「俺にやっと時代が追いついた。」とか思っていらっしゃるのかな、なんてつい想像しながら読んでしまいました。

私が演じる元方院は、本当にまっとうな普通の感覚の人のように思います。ただ、訳あって陰陽師というかおキツネさんのことが大嫌いなだけで。ヴィジュアル撮影では、とても素敵な装束で撮っていただきました。舞台上のランドマーク的な感じになるのでしょうか。役回りとしては、お芝居のひとつの大きな壁のような存在として、務められればいいのかなと思っています。あの着物、内側もすごく綺麗なグラデーションなんですよ。カツラも巨大でした。順番に着せてもらっていたから私自身は最終的な全貌がわからないまま、カメラ前に立っていて。途中でモニターを見て「ここまでやるか!」って、ビックリしました。すごかった~、なんだかねぶたかお神輿みたいでしたね。

演劇というジャンルの中で、劇団☆新感線ってお祭りみたいな部分を担っているように思うんです。ここのところずっと、本物のお祭りもほとんどできずにいたでしょう。これまで特に祭りそのものの意味や意義、たとえば五穀豊穣や無病息災とか、そういう事はおいておいて、お祭り自体ができない事がこんなに淋しい気持ちになるのだなと。せめて舞台上でお祭りができて、ほんのひととき喜びを感じて盛り上がれたら・・・。そうなったらいいですよね。お祭りって理屈じゃなく誰もが楽しめるものですものね。縁日が出たり、お神輿をかついだり、不思議な形の巨大ねぶたが出てくるだけで楽しいし。お囃子の音楽が鳴って盆踊りが始まることもあれば、たまには演歌歌手が登場して歌い出したり。そういう、お祭りの要素がたっぷり詰まった舞台が今回はようやく動き出す、というところです。とはいえ現時点ではまだ祭りだ祭りだー!と大騒ぎはできないですけど。とにかく我々、お祭り実行委員会は粛々と準備を進めておきます。みなさんとお会いできる頃にはぜひとも、祭りだー、無病息災だー!!って喜び合える状態になっていればいいなと思います。

キツネに化かされたと思ったエピソード
私がまだ生まれる前、しかもキツネではなくタヌキの話ですが。実家の法隆寺で、夜警のおじさんが穴を掘って作った罠でタヌキを捕まえたんですね。すると夜になって、そのおじさんが「火事や~、寺の門が燃えてる!」って騒ぐんだけど全然どこも燃えていない。どうやらタヌキに化かされたらしい、といまだに語り継がれているのです。

Profile 大学在学中にスカウトされ、1987年「阿修羅城の瞳」より劇団☆新感線に参加。ヒロインから悪役、コメディエンヌまでどんな役でも演じる看板女優として活躍する。自身で座長を務めるプロデュース集団「月影十 番勝負」・「月影番外地」の公演も定期的に行っており、16年には「どどめ雪」で第51回紀伊國屋演劇賞個人賞を受賞した。劇団公演以外の近年の主な出演作品に、【ドラマ】「結婚できないにわワケがある。」(ABC・21)、「エール」(20・NHK)、【映画】「罪の声」「死神遣いの事件帖~傀儡夜曲」(20)、「SUNNY 強い気持ち・強い愛」(18)、【舞台】「ベイジルタウンの女神」(20)、「ざ・びぎにんぐ・おぶ・らぶ」(19)、「江戸は燃えているか」「夢の裂け目」(18)などがある。