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『髑髏城の七人』は、これまで何度も上演したし、色んなバージョンもやり尽くしてお腹一杯ですが。IHIステージアラウンド東京という特殊な劇場で上演したエンターテインメントに寄せた演出の印象が、お客様にとても強く残っていると思うんです。なので、最後にプロセニアムの普通の劇場で、決定版として終わらせるために改めてこの作品に挑みたかった。物語の根本は普遍的で面白いものなので、きっと形を変えて作品そのものは残っていくと思っています。でも、脚本自体が若さを欲するものなので、体力や年齢含めて、劇団でやるなら今回が限界!

捨之介という役は、人を受け止められる器の大きい技量のある役者さんでないと託せない。誰にしようか考えていた時に、23年の『天號星』で太一の成長に確かな手ごたえを感じて、捨之介を託せる、と思ったんです。ただ、太一は『髑髏城の七人』には何度も出演している“ミスター髑髏城”(笑)。「もういいよ。」と言われるかな、と思ったのですが、まんざらでもなかったようで、受けてくれてよかったです。

「LAST STAND」と銘打ち、新感線としてはこれが最後になりますし、今の心持としてはこれが“髑髏城の決定版!”というものにしたい。とはいえど、劇団員の高齢化もあり一気に若返るキャストで上演する、最後といいつつ新たな挑戦でもありますので、お見逃し無いように。

PROFILE

主宰・演出:いのうえひでのり 1960年1月24日生まれ 福岡県出身
1980年に劇団☆新感線を旗揚げ。以来、劇画・マンガ的な世界観にあたかもコンサート会場に来ているようなド派手な照明と音響を用いた構成で、演劇ファンのみならず音楽ファンをも虜にしてきた。笑いに特化した活劇の“ネタもの”では脚本も手がける。時代活劇の“いのうえ歌舞伎”ではアクションとケレン味を効かせた演出に、ドラマのうねりをのせた独特の手法で、小劇場の枠を超えた新しいエンターテインメントの形として“新感線”というジャンルを確立。2017年~18年にかけてはアジア初の360°客席が回転する劇場「IHIステージアラウンド東京」でのロングラン公演を成功させた。劇団本公演以外にも、歌舞伎NEXT『朧の森に棲む鬼』(24-25)、『近松心中物語』(18)、『熱海殺人事件』歌舞伎NEXT『阿弖流為』(15)、『鉈切り丸』『断色~danjiki~』『今ひとたびの修羅』(13)など、プロデュース公演の演出も多数手がけている。
【受賞歴】
第14回日本演劇協会賞(『髑髏城の七人』『SHIROH』の演出において)
第9回千田是也賞(『メタルマクベス』の演出において)
第57回芸術選奨文部科学大臣新人賞(『メタルマクベス』の演出において)
第50回紀伊國屋演劇賞個人賞(『熱海殺人事件』の演出において)