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INTERVIEW

OFFICIAL COMMENT

――いよいよ初めての『髑髏城の七人』、しかも天魔王役に挑まれます。出演のお話が来た時にはどう思われましたか。

僕、『髑髏城』はもうやらないのかもと思っていたので、まずは「またやるんだ!」と嬉しく思いました。それに僕の場合、これまで新感線では再演モノとかシリーズものよりも新作に出ることが多かったので、そういう意味でも今回は単純に嬉しかったんです。もちろん『髑髏城』はいろいろなバージョンを観ていますが、個人的には最も魅力的だと思う登場人物は天魔王だったので、その役を自分がやらせていただけることには純粋にすごくワクワクしています。

――兄弟で『髑髏城』に挑めるというのも、心強いというか?

心強いというより、感慨深いものがあります。それこそ僕が新感線のことを知ったきっかけが『髑髏城』だったので。

――お兄さんと同じですね。

そう、確かほぼ同じくらいのタイミングで観ているんだと思います。『アオドクロ』(2004年)を観て、『アカドクロ』(2004年)を観て、という流れでしたね。だから兄弟でやれることも感慨深いんですが、それより何より今回の“LAST STAND”で最後になる、ということのほうが大きいかな。その、締めのキャストに選んでいただけてすごく嬉しい気持ちと、同時にやはりプレッシャーもどうしたって感じますしね。でもそこはせっかく任せてもらったので自信を持って取り組んで、みなさんの想いや期待に応えながら、しっかりと締められたらいいなと思っています。それにしても、気づいたら新感線に出させていただくのって、もう何回目になるんでしたっけ。7回目? いやいや、本当にありがたいことです(笑)。

――そして今回の台本ができてきて、読まれたご感想としては。

僕は『髑髏城』を台本で読むのが今回初めてだったんですが、ストーリーに関しては大きな変更点はなかったように思います。部分部分で少し変わったり、足されたりしていますけど。キャストもかなり違いますし。ヴィジュアル撮影で今日初めて扮装をしてみましたけど、天魔王はそんなにガラリと変わるという感じではないみたいですが、全体的には今までのイメージとまた少し違う感じもしましたね。ストーリーは一緒でも、演じる役者によって関係性の見え方もだいぶ変わってきそうですから、その点もとても楽しみです。

――中島かずき脚本ということでは新感線だけでなく劇団朱雀の公演でも経験されているわけですが、改めてどんなところに魅力を感じていますか。

かずきさんの作品って、やはりどの年齢層の方がご覧になっても楽しめるところがまずは大きな魅力だと思います。物語が進むと「広く知られている史実だけど、実はこうだった」とか「この人は、実は○○だった」という風に、遊び心やひとひねりした仕掛けがあるところも面白い。今回の脚本でもそうですよね、「実はこの人は本当は○○で……」っていう展開がありますから。それも、誰もがおそらく一度は名前を聞いたことのあるような。

――歴史上の人物が出てきたりしますからね。

そういう仕掛けがあるからこそ、逆に本当の名前は明かされない、つまり素性が知れない存在としての天魔王や捨之介とのバランス、リアルとファンタジーの塩梅がうまく取れているのかもしれないですよね。そんなところも粋ですし、新感線ならではのケレン味ともマッチしている部分でもあると思います。

――そして、いのうえひでのり演出も多数経験されてきました。その面白さや大変さについてはどう思われていますか。

とにかく引き出しの多い方で「どれだけ、ちっちゃな引き出しの付いたタンスを持っているんだろう?」って、毎回思っています(笑)。そこから新感線ならではのギャグだったりネタだったり、次々に新たなアイデアが出て来るので、すごいなあって常に驚かされています。

――でももう何度も出られているので、お手の物ですね。

いやいや、全然ですよ。いつも苦戦しています。いわゆる“千本ノック”は、僕は目撃するばかりで受けたことはないですけども。あ、だけどそういえば『偽義経冥界歌』(2019~20年)の時に百本ノックくらいはされました。当時、まだ新感線に出るのが二度目で、しかも幕が開いてすぐに出たら、そこから20分近く喋り続けて立ち回りして……というような、物語を進めていくきっかけとなる大事な場面だったこともあって。そこで百本くらいはノックされてた記憶があります。

――百本で済んで良かった(笑)。

いや、でも「これが噂に聞いてたヤツだ!」とわかって、僕はめちゃめちゃ嬉しかったですけどね。

――天魔王役については、今の時点ではどう演じたいとかプランなどはありますか。

もう既に、いろいろな方が演じて来られている役ですからね。とはいえ台本を初めて読んでみた時に「あっ、天魔王って実はそうだったのか」というような新しい発見がいくつかあったんです。客席から舞台を観ている時には、一人のキャラクターだけをずっと追うということはまずないじゃないですか。だけどやはり自分が天魔王を演じるとなったら、天魔王だけにフォーカスして見たり読んだりしますし、視点も違ってくるから「あ、こういう風に思っていたのかも」と初めて気づいたところがいくつかあって。おそらく今後も稽古を重ねていく中で、気づいたりわかったりすることがあると思うんです。とか言っていても、いのうえさんがどういったプランを考えていらっしゃるのかは、稽古が本格的に始まってみないと読めないので。そんなポイントを探りながら、また改めて考えていこうと思います。

――天魔王も、演じる方によってキャラクターが毎回変わってきますものね。

そうなんですよ。キャラクターもヴィジュアルも変わりますし、同じ役でもアプローチの仕方も解釈もそれぞれですし。その違いが、何度も再演を重ねることの醍醐味でもありますしね。でも僕は、そういう意味ではあえて、今まで多くの方がやられてきたこととは被らないようにしようとしたり、変な意識はせずストレートに自分のやりたい天魔王を、いのうえさんの狙いとアジャストさせていけたらいいなと思っています。

――では、お客様に向けて、友貴さんからお誘いの言葉をいただけますか。

とにかく『髑髏城』はこれがラストですから、見逃すともう一生観られないかもしれませんので! ぜひみなさんも一緒になって盛り上げていただきたいし、楽しんでいただきたいです。僕たち、やる側はものすごくプレッシャーですけれども、でもそれをちゃんと背負う覚悟はできています。劇団☆新感線の劇団員の方々が作り上げてきたこの代表作を、この座組で締めさせていただけるということですから、作品のファンの方々にも「このメンツで良かった」と言っていただけるように、しっかりと演じ切りたいです。どうか、みなさんもSNSでもクチコミでもいいですから全力で盛り上げてください。そして、できれば何度でも観ていただきたいなと思っています!

TO ALL CAST

初めての『髑髏城の七人』は? 当時の感想は?

『アオドクロ』、『アカドクロ』と続けてDVDで観た時は目に入るもの、やっていることすべてが驚きでした。「なんじゃこりゃ?」って思うことばかりでしたね。そもそも新感線を初めて観たわけで、DVDのパッケージからしてめちゃめちゃ凝ってるな!と思いましたし。立ち回りに関しても、自分たちがやっているものとはまったく違って。舞台の規模感もすごかったし、照明とか音楽の使い方、小道具から何から、すべてにおいて刺激が強過ぎました。まだ子供だったこともあって「こんなにカッチョイイことしてる大人たちがいるんだ!」なんて思って勝手にリスペクトしていました。 

PROFILE

早乙女友貴 (さおとめ・ゆうき) 1996年5月14日生まれ 福岡県出身
わずか1歳半で「劇団朱雀」で初舞台を踏む。幼少期からその才能を発揮し4歳から日本舞踊を習い始め、独創的な殺陣のスタイルを確立。劇団朱雀公演、大衆演劇公演に加えて、舞台・ドラマ・映画と数々の話題作に出演し活躍。2023年にはマカオのMGMシアターで上映された映画『SHIP』で主演を務め、国内外での活動に力を入れる姿が注目を集めた。近年の主な出演作に、【舞台】『二十五億秒トリップ』『三國志演技~蜀漢』(26)、『礎の響~SEKIGAHARA~』『三國志演技~曹魏』(25)『楠俤』「舞台『刀剣乱舞』心伝 つけたり奇譚の走馬灯」『結合男子』『三國志演技~孫呉』(24)、【映画】『SHIP』(23)、『八王子ゾンビーズ』(20)、【ドラマ】『ゴーストヤンキー』(MBS・24)、『べしゃり暮らし』(EX・19)、『警視庁・捜査一課長』(EX・18)など。劇団☆新感線には『紅鬼物語』(25)以来、本作が7作目の参加となる。