主演の古田新太を囲んで、若者ゲスト3人と劇団員による『けむりの軍団』座談会。舞台で古田と念願の初共演となる早乙女太一と須賀健太、2度目の共演となる清野菜名、そして長年の盟友である高田聖子と粟根まこと。全員、IHIステージアラウンド東京での『髑髏城の七人』経験者というだけあり、トーク中も互いにツッコミを入れるなど、気心が知れた仲だ。古田の人となりについて、稽古で楽しみにしていることや作品への意気込みなど、笑いの絶えない本音トークをご堪能あれ!
 
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――さて、古田さんは俳優生活35周年!

古田

35周年は劇団員生活だけどね。劇団☆新感線に入って35年。

須賀

すごい!。

古田

長いだろ?35年前、生まれてないだろう?

清野

生まれてないです。

早乙女

この若者チームの3人は誰も生まれていない。
基本、ギャグのことしか考えてないよ。(古田)
――そんなフレッシュなゲストの皆さんに伺いましょう。ズバリ古田さんはどんな人?

古田

優しいよな?

須賀

はい。優しいです。

粟根

強要されてる?(笑)

須賀

本当に優しい方です。僕は舞台でご一緒していない時からご飯に連れて行っていただいて。

古田

おいら、後輩には優しいの。苦手な先輩には辛く当たるけど(笑)。健太と最初に会ったのは『ハイキュー』を観に行って。それから一緒に飯食うようになった。健太は弱音吐かないね。ここが痛いとか、苦しいとか、もっと言えばいいのに。

須賀

今回、弱音を吐きます!

古田

そうそう!で、脚本をどんどん削って短くしよう!(笑)

須賀

古田さんと舞台で初共演できるのが本当に嬉しいです。『髑髏城の七人』では稽古場に来ていただいて、一緒にご飯食べて。兵庫役の木村了さんと僕が「お前らが大事だから」と、ひたすら言われた一時間。僕らは、うつむきながら頷くばかり……。

古田

そのプレッシャーに負けたのが、うち(Season花)の兵庫(青木崇高)だった(笑)。稽古中に声を潰して、ゲネプロは演出助手がマイクで台詞を言ってたよ。

清野

あれは古田さんのプレッシャーだったんですね。

古田

「お前にかかってる」って言ったから。

早乙女

それ、兵庫潰しですよ(笑)。

古田

兵庫は面白くて素敵な役だけど、『髑髏城』のムードメーカーとして大変だから。労う気持ちもあってね。

粟根

福田転球も『鳥髑髏』(『髑髏城の七人』Season鳥)で苦労していたしなぁ。
早く古田さんと刀を合わせたいと、ずーっと願っていました。(早乙女)
――早乙女さんにとって、古田さんはどんな人ですか。

早乙女

飲みの席でしか一緒になったことがないので、ウ○コの話しかしていないです(笑)。

古田

大抵、ウ○コの話してるよな?

須賀

普通の飲み会じゃ、ウ○コの話しないですよ。

古田

いやいや、いっぱいエピソードがあるから。

高田

先輩といえばウ○コ。

粟根

新橋演舞場とか、若い頃からいろんな疑惑がありましたからね。

須賀

公演に絡んだウ○コエピソード?

古田

そう。その前にシアタートップスでもあったし。

高田

古くは扇町ミュージアムスクエアや稽古場でも。

早乙女

僕、早く古田さんと刀を合わせたいと、ずーっと願っていました。
――早乙女さんは新感線に今回で6度目のご出演。ほぼ劇団員という感じですが。

古田

そうですよ。もはや新感線を劇団朱雀にしてもいい(笑)。太一はとても信頼できます。初めて会った時、太一に挨拶したら全く無言でね。こいつ大丈夫か?と思っていたけど、しばらくしてTBS赤坂ACTシアターの楽屋で「飯食いに行く奴いるか?」と募ったら、太一が「俺も行っていいっすか?」って。うっそ!クララが立った!みたいな感動を覚えたよ(笑)。

早乙女

当時は全然喋らず、コミュニケーションがとれない人間だったので。でも古田さんとは喋りたいと思っていたんです。だから、今だ!と意を決して。

古田

あの時、結構楽しそうだったね。

早乙女

はい、とても楽しかったです。
35年間という長い年月、気持ち的に大変な時もあったと思いますが、何を芯に持って続けられてきたのか、すごく気になります。(清野)
――清野さん、古田さんの印象は?

清野

私も優しいイメージが強いです。古田さんは覚えていないかもしれないけど、初めてみんなでご飯を食べた時、帰り道に酔っ払って、「次やる時に一緒に刀を合わせられたらいいね」と言ってくださった。今回、殺陣がなさそうなのが残念です。

古田

みんな勘違いしてるけど、もうおいらは戦いたくないの(笑)。いくら太一と刀を合わせられようが、今回は「行け!」しか言わないつもり。

須賀

えー!?古田さんと舞台上で戦いたいですよ。古田さんのカッコいい殺陣、客席からずっと観てきたんですから。

粟根

今回、古田さんと須賀くんは、一応刀を合わせるはず。目玉は何と言っても、古田早乙女対決!

古田

おいらはそんなに速く動けないから、結局太一が下手なおいらに合わせることになる。やっと太一vs古田が見られる!と言われていますが、そんな期待されても…。

須賀

めちゃ楽しみです。

粟根

強要されてる?(笑)
――聖子さんと粟根さん、最近の古田さんは?

高田

古田先輩は昔からずっと優しいですよ。長年いじめられていた人も最近は優しいから、具合悪いんじゃない?と心配しています。「最近、優しくて泣きそうになってしまいました」って、八嶋智人君が(笑)。

古田

そろそろ幕引きの生活に入ったから(笑)。いじめるのに疲れたし。

粟根

普通に可愛がる優しさと、いじめていじる優しさ、人によって使い分ける。そのバランス感覚がすごいと昔から思っていました。先輩に楯突いていじることで、みんなを安心させる。距離感の取り方が昔から上手いです。あと最近、お酒の量が減ったような。

古田

全然そんなことない!

粟根

昔は何が何でも飲みに行っていたのに、最近は楽屋で追い出されるまで飲んで、そのまま解散。

古田

おいらだって忙しいんだよ(笑)。
――稽古場では古田さんと、どのように過ごしたいですか?

古田

おいら稽古場ではずっとふざけてるよ。

清野

えーっ?『髑髏城』では真面目なイメージでしたけど。稽古に入った時から完成していましたよ。

古田

時間がなかったんだよ。2週間で全て覚えなきゃいけなかったから、やることをやらないとみんなに迷惑がかかる。初めから参加できたら、あんなに早く台詞を覚えない。

早乙女

僕、古田さんが稽古場にいると楽しいという話は聞いています。でも実際にいたことがないから、想像つかない。

古田

とりあえず、稽古が終わったら、随時行きつけの飲み屋に集合!

須賀

飲みも稽古みたいな感覚なんですか?『髑髏城』の時に、飲みの席で兵庫の話を伺ったことが勉強になったので。

古田

基本的にはウ○コの話しかしない(笑)。ウ○コか兵庫!

須賀

その二択!? 振り幅がすごい。
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