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INTERVIEW

OFFICIAL COMMENT

――劇団☆新感線には初参加ですが、以前から出たいと思われていたんですか。

はい! 私が最初に新感線の舞台を観たのは『偽義経冥界歌』(2019、20年)でした。私はデビューが舞台(『それいゆ』(2016年))だったんですが、その時の主演が中山優馬さんで、そのご縁で観に行ったんです。初めての新感線は、もう衝撃でした。今まで見たことがないジャンルの世界で「いつか自分もこの唯一無二の世界観に入りたい!」とずっと思っていたんです。しかも今回、“LAST STAND”ということで最後のチャンスだったんだな、と思うと。

――滑り込めて、良かったです。

ギリギリセーフでした!(笑) それに沙霧はまさに今、私が挑戦したい役柄でもあって。というのも、以前からアクションをやりたいと各所で話していたんです。

――でも、アクションのイメージはそんなにないですよね。

でも本当に、ずっとやりたかったんです。作品が決まっているわけではなかったのですが、アクション稽古に通っていたくらいです。以前、自分が出ている舞台をいのうえさんが観に来てくださったのですが、それだけで私としては絶叫するくらいの出来事だったんですよ。「うわっ、本物だぁ~」みたいな(笑)。それでもちろん、今回お話をいただけて喜んだんですけど、ただ、公演期間が長いですよね。稽古から本番を含めて7ヶ月というのは、今まで一本の作品でそこまで長い期間をかけて向き合うことはなかったので。しかもそれが新感線の舞台だと、相当な挑戦になるだろうからタフな期間になるだろうし。だけど私は今29歳で、20代ラストを締めくくるにはむしろふさわしすぎるというか、身に余る光栄というか。そんな想いで今回は「ぜひやらせてください!」という気持ちで出演をお受けしました。そもそも舞台俳優としての作品のキャリアはそんなに多くはないですし、事務所の方とも出演を決めるまでにいろいろ相談をして、「どうしてもやりたい!」という想いを受け止めてもらいました。今回は本当に腹くくってやらせていただくつもりです!

――すごい覚悟ですね(笑)。

そうなんです。だから本当にこの「『髑髏城の七人 LAST STAND』をやれて良かったね」と周りの方々に心の底から思ってもらえるようにしなければなりませんし、そして私自身も絶対にそう思いたいという覚悟のもと、今、ここにいます。

――そして本日、新感線のヴィジュアル撮影を経験してみてどうでしたか。

いや、ヴィジュアル撮影でここまでこだわれる公演って、なかなかないと思うんですよ。でも新感線も46周年で、昔から長く一緒にやられているスタッフさんたちが今回もやってくださっていて。私が生まれるずっと前からある歴史ある劇団で、スタッフさんたちのこだわりとか、新感線に対する愛を撮影中もひしひし感じ、噛み締めていました。ずっと「目、もっと細めて」って言われてました、「細めてるんだけどなー」って思いながら(笑)。だけど後半になったらできるようになってきて、スタッフさんたちも「それそれ!」とか「最初からそれやってよ~」っておっしゃってて、私も「これかあ!」ってやっとノれて。でもその妥協しないところにも新感線愛が滲み出ていて、この撮影から「始まった。私の新感線が!」と思っていました。

――始まりましたね。では、次の一歩は稽古初日ですね。

そうですね! もう~、口から内臓が全部出ちゃうかもしれない!(笑)

――出さないでください(笑)。

でもホント、この錚々たるキャストの方たちに混ざって、自分も憧れの新感線の舞台に立つわけですからね。主演の早乙女太一さんの舞台を私のマネージャーさんが沢山観に行っていて。それで劇団朱雀の公演にも一緒に観に行ったりしていまして。女方の舞踊とか、もうこの世のものとは思えないくらいで「美しさのあまり息をのむ」とはこのことだ、と感動していたんです。その早乙女さんにしても、もう何度も『髑髏城』には出られていて。

――しかも、いろいろな役で出ていますからね。

そんな方、他にいませんよね。さっき、いのうえさんに「沙霧は、演じる方によって印象が違ってきますけど、今回はどんな感じになりますか?」と聞いてみたら「それは捨之介次第になるよ」と教えてくださったんです。なので、今回の捨之介である早乙女さんからも影響を受けながら、私も沙霧という役を掴んでいけたら、という風に思ってます。

――沙霧は捨之介と絡むシーンも多いですし。

でも、沙霧も気持ちとしては複雑だと思うんですよ、自分の一族の運命のことを考えたら。だけど捨之介の真っ直ぐなところ、人として尊敬できるところに気づいて、最終的には……どうなるんでしょうね? それはまだ、これから稽古で考えることになるんだとは思いますが。

――その塩梅、感情の加減が微妙そうです。

難しそうですよね。私、『花髑髏』(2017年)で清野菜名さんが演じられた沙霧が好きだったんです。小栗さん演じる捨之介との関係性が良くて、ちょっと少年味のある沙霧なのに、守られているだけではなくて自分の身はちゃんと自分で守っていて。自分も戦うんだという芯の強さがありながらも、それでいて捨之介に守られている時には乙女感もあるところも素敵で。とか言いつつ、いざ自分が演じるとなったらまた全然違う沙霧になるような予感もあります。とりあえず今は何もわからぬまま、決められぬままで、稽古に入ることになりそうです。

――そういえば、そもそも時代劇というのは。

やったことないです、今回が初めてで。所作とかも難しそうですね。

――まあ、でも沙霧ですから大丈夫でしょう。

今回の沙霧、撮影の衣裳は特に“山の民”感が強かった気がします。

――相当汚れていましたね。

ですから、ちょっと野蛮な感じがあってもいいのかな、と予想はしています。

――沙霧役は結構動いたり走ったりさせられそうですが。

いのうえさんには「たくさん動きたいです!」とお伝えしていますので、もう早速鍛えておこうと今は週2、3回ペースでジムに通い、最近はそれに加えてミット打ち2分間を何セットかと、走り込みもやっています。最後まで身体を壊さないのが、私の目標です。

――では、お客様に向けてメッセージなどいただけたらと思います。

『髑髏城の七人 LAST STAND』ということで、これがどうやら最後になるみたいなので『髑髏城』ファンの皆さんはもちろん、まだ『髑髏城』をご覧になったことがないという方にもぜひ劇場に来ていただきたい。「観て良かった!」と思える作品になるはずです。私自身の心も身体も捧げる覚悟でらせていただきます。

――もう、大変な覚悟の決めようです。

そのくらいでないと、このキャストの方々の隣には並べないと思いますしね。1990年の初演から皆さんが繋いできたバトンを、私なんて微力かもしれませんがなんとか繋いで、最高の形で締めくくれるように尽力します!

TO ALL CAST

初めての『髑髏城の七人』は? 当時の感想は?

『髑髏城』は配信で、“花鳥風月極”って順番に観ていったので2017年の『花髑髏』が初めてだったと思います。その他に『ワカドクロ』(2011年)とか、配信されているものは一通り観ました。最初に観たからかもしれませんが、山本耕史さんの蘭兵衛の色気が印象的で。いかにも強そうなのに、心惑わされてしまうところとかたまらなかったです。沙霧としては、あの蘭兵衛にボコボコにされたいという願望があったりして(笑)。そういう意味では今回は蘭兵衛が二人もいますからね、それぞれの色気で二倍、楽しみな気がします。 

PROFILE

桜井日奈子(さくらい・ひなこ)1997年4月2日生まれ 岡山県出身
2014年に行われた『岡山美少女・美人コンテスト』で美少女グランプリに選出され、芸能界入り。16年に舞台『それいゆ』で俳優デビュー。同年、ドラマ『そして、誰もいなくなった』(NTV)にてドラマ初出演を果たす。以降、映画『ママレード・ボーイ』(18)、『殺さない彼と死なない彼女』(19)、『キングダム 運命の炎』(23)、『キングダム 大将軍の帰還』(24)、『聖☆おにいさん THE MOVIE~ホーリーメンVS悪魔軍団』(24)、ドラマ『僕の初恋を君に捧ぐ』(EX・18)、『ふろがーる!』(TX・20)、『マル秘の密子さん』(NTC・24)、「人事の人見」(CX・25)、舞台『富美男と夕莉子』(22)、『ハロルドとモード』(23)、『138億年未満』(24)など、映画、ドラマ、舞台、CMと話題作に多数出演。直近では舞台『シャイニングな女たち』(25-26)や、ドラマ「余命3ヶ月のサレ夫」(26・EX)ではヒロインを務め、映画「死神バーバー」(26)では主演を務めたほか、「SAKAMOTO DAYS」(26)、ドラマ「コンサルタント-死を執筆する男-」(WOWOW・26)、「ラストノート」(CX・26)等に出演。劇団☆新感線には本作が初参加となる。